静岡県河津町で開催された 女性のための農業経営研修会で、一時間半の講演をさせていただきました。
【 雑穀を活用した食生活と商品づくり 】 が、演題。
女性なら誰でも関心のある 「キレイになる」 という切り口から、雑穀の話をはじめました。
例えば、黒米 はアントシアニンを 豊富に含みます。
アントシアニンはブルーベリーにも含まれ、目に関する効果が有名ですが、その抗酸化作用は、美容効果も期待できます。
肌にシミができる一因である活性酸素は、紫外線や喫煙などにより増えます。
アントシアニンの抗酸化作用には、活性酸素を除去する働きがあります。
黒米の食べ方の一例としては、黒米ごはん を紹介しました。
また、はと麦 は昔から漢方薬や化粧品として用いられ、美肌効果が期待できます。
脂肪の代謝をスムーズにし 肌を白く美しくするのです。
漢方薬としては、ハトムギではなく 「ヨクイニン」 と呼ばれています。
商品づくりについては、代表的なフレームワークを使い、マーケティングの話をしました。
女性ならではの視点に ビジネスの視点を合わせ、顧客が欲しているものを 作り出すために押さえるべき ポイントなど、ライスアイランド の商品を 参考に使用。
講演後は、伊豆の食材で作られた お弁当を いただきました。
写真は、その 「秋のときめき弁当」 です。
橙果汁のサンマ寿司・サツマイモのきんとん・千成瓜(ハヤトウリ)のカラシ漬などなど。
地産地消で、どれも美味。
河津桜まつり が開催される 二月から三月初旬に、また河津町を訪れたいと思いました。
賀茂農林事務所の皆さん、女性農業者の皆さん、ありがとうございました。
感謝 ★
のどかな陽光のもと、カメラと散歩に出ました。
昔、この季節の田んぼ(岐阜市)には、レンゲが一面に広がっていた記憶があります。
レンゲを緑肥として利用するため、農家が前の秋に種をまいていたのです。
近ごろ、めっきり少なくなったレンゲ畑をみつけ、足を止めました。
耳をすませ、よく見てみると、花から花へミツバチが何匹も飛び交っています。
童謡にある 「ブンブンブン」 という力強い音ではなく、「プ~ン」 と軽い羽音をたてて。
ミツバチは、ずいぶん前から大量死問題などで不足状態と、耳にしていました。
目の前でミツバチを確認できたことに、ちょっと安堵。
ミツバチは蜂蜜を取るためだけでなく、花粉交配に優れた力を発揮します。
例えば、ミツバチがいないと、イチゴは実をつけられなかったり変形したり、農家は大打撃です。
おやっ! ミツバチの足に、オレンジ色の花粉ダンゴを発見! (写真をクリックすると拡大されます)
大事に抱えた花粉団子は、巣に持ち帰り保存食として蓄えられます。
ちなみに、この花粉団子はミネラルやアミノ酸を豊富に含み、健康食品として市販もされています。
しかし、この働きバチ (性別はメス) は、これだけの花粉を集めるために、どれほどの花をめぐったことか・・・その健気さが愛しくなります。
日本の農業生産力は、10年後の平成32年には、現状より 25パーセント低下すると、農水省が試算しました。
日本農業新聞(1月29日付)の一面記事にも掲載されましたが、今日あらためて農水省のホームページで確認!
近年、農家数や作付面積は減少傾向。
この傾向がこれからも続けば・・・という仮説ですが。
詳しくは こちら☆
日本の食料自給率(カロリーベース)は、最新値(平成20年度概算値)で 41パーセント。
平成27年度の目標値は、45パーセントだったはず。
農業生産力が低下すれば、食料自給率も低下してしまいます。
来月、農水省が策定する新たな食料・農業・農村基本計画には、どんな対策が盛り込まれるのか気にかかります。
投稿情報: 午後 09時55分 カテゴリー: 農業 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
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岐農祭とは、岐阜県立岐阜農林高校 が三年に一度開催する文化祭。
岐阜農林には七つの学科があり、それぞれの学科の生徒たちが学習した成果を発表する場でもあります。
普通高校とは違い、学んだことが具体的な形となることが特長であり、素晴らしいところです。
生徒たちが丹誠込めたさまざまな農産物が並ぶなか、寄せ植えを選び購入しました。
動物科学科では、生後二ヶ月の子牛 ウェンディとのふれあい。
母牛の名前がランディで、水曜日に生まれたことから名付けたそうです。
産まれた時、体重はすでに約50kg あり、大変だった出産を生徒たちが手助けしたとのこと。
子ども店長似の男の子に甘えるウェンディが愛らしく、思わずシャッターを切りました。
実はこの高校、私が22歳の春、初めて教壇に立った懐かしい学校なんです。
この学校で、初めて農業と向き合いました。
くちばしの黄色い?新任の私がお世話になった、元同僚の先生とも再会。
青春の思い出が詰まった岐阜農林で、楽しいひとときが過ごせました。
投稿情報: 午後 10時38分 カテゴリー: 農業 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
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鎌を手に、稲刈り体験をしました。
品種は、ハツシモ。
こんなに秋が深まっているのに、まだ稲刈り?
はい、晩稲(おくて)なんです。
おそらく、日本で一番遅い稲刈り。
ハツシモの名の由来は、初霜が降りるころ、刈り取り時期になること。
栽培されているのは、ほぼ岐阜県のみ。
珍しさから 「幻の米」 と呼ばれることもあります。
粒が大きめで、味はスッキリ系。
こだわりの寿司屋の大将に、お届けしていたこともあります。
それも、新米だけでは水っぽくてダメ! ということで、古米と適宜ブレンドをして・・・。
晩稲のハツシモは、早稲品種と開花時期も違います。
近年、温暖化の影響か、早稲品種の開花時期に、35度を超える猛暑日が続くことがあります。
開花時期の稲は猛暑に弱く、米が実らなくなるなど、ダメージを受けます。
このような状態を 「高温不稔」 といいます。
盛夏を過ぎて開花を迎える晩稲のハツシモは、猛暑の影響を受けにくく、温暖化に対応できる品種と言えそうです。
平成22年作からは、ハツシモ系の新品種に変わるそうですが、特長は引き継がれることでしょう。
投稿情報: 午前 12時01分 カテゴリー: 農業 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
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和寒町 は、カボチャの作付面積が日本一。
この季節、カボチャと言えばハロウィン。
JR 和寒駅前では、ジャック・オ・ランタンの飾り付けが風に揺れています。
和寒あわ部会 の 山口貴裕さんと駅前で待ち合わせ、収穫直前のヒエとアワの畑に、車で案内していただきました。
見渡すかぎり広がる畑。
車窓を流れるキャベツ畑や小麦畑は、パッチワークのようです。
まずは、東さんの ヒエ畑に到着。
よく育ったヒエは、背の高さ以上に伸びています。
株はしっかりと根を張り、北の大地の強風に耐えて立っています。
北海道農政部は、天候不順による農業被害見込額を 595億円(10月21日付)と発表しています。
天候不順の影響を受けたのは、稲をはじめ麦などの穀物 ・ タマネギやジャガイモなどの野菜等々。
幅広い作物が、減収や品質低下となりました。
この地域特産のソバも例外ではありません。
山口さんのことばを借りれば、完璧!
広いアワ畑で、びっしりと実をつけたアワ穂が揺れるさまは、壮観そのものです。
穂の長さは、20cm 超。
これは、美味しい料理になりそう。
ちなみに、 ヒエ と アワ は、ともに無農薬栽培です。
雨にも風にも寒さにも耐えて実を結ぶ雑穀。
雑穀の強さを和寒町で再認識しました。
投稿情報: 午後 11時03分 カテゴリー: 農業, 雑穀・玄米・麦・オートミール | 個別ページ | コメント (2) | トラックバック (0)
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長野県の飯山市民会館で開催された 「平成21年度 北信州農村女性のつどい」 で、一時間半の講演をさせていただきました。
この会は年に一回、北信州で農業に従事する女性が一堂に会し、研鑽と夢ある地域作りをめざす学びの場として開かれ、今年は九回目とのこと。
農業ブームと言われる一方、農業の世界は今、変革の時を迎えています。
これからの農業は経営能力の向上が、より重要になるのは明らか。
今回の話は、農産物販売におけるマーケティング戦略を、その中心としました。
マーケティングの基本的分類として 【 4P 】 というフレームワークがあります。
効果的なマーケティング活動をするためには、製品(products) ・ 価格(price) ・ 流通(place) ・ 販促(promotion) のすべてのバランスをとることが大切! という思考のための枠組みです。
さらに一歩深め、従来の供給者主導の考え方 「プロダクトアウト」 から、消費者の欲しいモノ ・ 望むモノを作る 「マーケットイン」 へ発想の転換を提案しました。
具体例として、ライスアイランドのケースをあげつつ、ビジネススクール(MBA)のおさらいプレゼンのようでもありました。
また、主催者側から、一人の女性としての視点でも話をするよう依頼があり、持ち時間の半分はプライベートな話をしました。
高校の教員をしていた私が、今の職に就いたきっかけも結婚。
夫とのなれそめを多くの人の前で話すのは初めての経験で、気恥ずかしさも・・・。
しかし、どこの家庭にもある舅姑との関係や子ども達のことなど、身の上話が女性同士の親近感となり、身近な話として聞いてもらえた気がします。
講演終了後は、実行委員のみなさんと記念撮影。
郷土料理の笹寿司、行者ニンニク味噌に新リンゴ、エゴマ製品や野菜、長野県産コシヒカリの米粉100パーセントで作った シフォンケーキ(写真:右) ・ パン ・ ドーナッツ・・・ etc.
北信州の 「食の幸」 の豊かさを改めて知りました。
実行委員長の大口さん、農業改良普及センターの井本さんをはじめ、中野市、飯山市、山ノ内町、木島平村、野沢温泉村、栄村のみなさん、有意義な時をありがとうございました。
はつらつと前向きな農業関係の女性とのふれあいで元気倍増、私も楽しく農業を学ばせていただきました。
感謝
石破茂農水相が午前中の会見で、2008年度の食料自給率 (カロリーベース) が、前年度より 1ポイント上昇し、41%になったと発表しました。
詳細はこちら → 農林水産省ホームページ
41%は、1997年度以来 11年ぶり。
サトウキビや大豆の国内生産が増え、大豆やチーズの輸入が減少したことが要因だそうです。
政府は、食料自給率を 2015年度に 45%、長期的には 50%に引き上げることを目指しています。
ちなみに、50%になったとしても、先進諸国の中では最低レベルです。
一方、生産額ベースの自給率は 65%となり、前年度より 1ポイント低下。
穀物価格が国際的に高騰し、畜産用飼料の輸入額が増えたことなどの影響です。
個人的に気になったのは、お米の一人あたり消費量が 59kg になり、前年度より 2.4kg も減ったこと。
お米は自給できる唯一の穀物なのに、米離れがますます進んでいるようです。(涙)
ふと思い出したのは、1993年のこと。
この年、全国的な日照不足と冷夏による大凶作で、カロリーベースの食料自給率が史上最低の 37%を記録。
この大凶作を受け、翌年は当社にも お米を求めるお客様の行列ができ、タイ米も販売しました。
今年も天候不順が心配・・・です。
写真は、今日の昼、岐阜市近郊の田んぼで見かけた米の花。
登熟期を迎え、今後の天候回復を祈るばかりです。
投稿情報: 午後 07時32分 カテゴリー: 農業 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
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