日本経済新聞のシリーズ「世界を語る」に、環境問題の草分けで、米国アースポリシー研究所のレスター・ブラウン所長のインタビュー記事がありました。
穀物を扱う当社として、また環境問題に関心がある個人として、驚愕の事実です。
歴史上、食糧とエネルギーの経済は別々に存在してきたが、二つの不安が直結する異例の事態です。
大型車のガソリンタンクをエタノールで満タンにするには、人間一人が1年間に食べる穀物が必要だ。
すべての穀物をエタノールに代えても米国の自動車の燃料需要の16%程度しかカバーできない。
地球全体でみると、自動車に乗る8億人と、極めて貧しい生活をする20億人が同じ穀物を巡って争っている。
1トンの穀物を作るには1000トンの水が必要だ。
未来の戦争は石油よりも、穀物を通じて水の奪い合いになる可能性が高い。
米国の石油の不安を減らそうとして、世界的な食糧の不安を招いている。そこに水の不安が結びつく。このような連鎖構造を理解すべき、とブラウン氏は説いています。
私達、ひとり一人にできることは、まず事実を知り、危機感を持つこと。そして、政治家や企業、社会への働きかけを通じ、未来を変えていこうと行動をおこすことでしょう。
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