花巻は、「銀河鉄道の夜」や「雨ニモ負ケズ」の作者として知られる宮沢賢治のふるさと。
賢治は、詩人・童話作家であり、教育者・農業研究者でした。
岩手では、イーハトーブという単語をよく見かけます。
エスペラント語にヒントを得て、岩手の旧かな表記 「イハテ」 をもじった賢治の造語です。
イーハトーブということばで、賢治の心中のユートピアを表したのでしょう。
かつて、その賢治が住んでいた家を訪ねました。
花巻農業高校を退職した賢治は、農民の教育の場として「羅須地人協会」を設立。
その講義に使われた賢治の家が、花巻農業高校の敷地内に移築されています。
高校事務所で鍵を貸りれば、賢治の家の中が見学できます。
火鉢を囲んで丸椅子が並び、賢治が実際に弾いたオルガンもあります。
玄関脇の壁には黒板があり、賢治のメッセージが白墨で記されています。
下ノ
畑ニ
居リマス
賢治
留守中、訪ね来た人への賢治の優しさが伝わってきます。
下の畑に行けば、賢治先生に私も会えるかも・・・。そんな気にさせてくれる秋晴れの午後でした。
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