みょうがぼちは、初夏を代表する岐阜市周辺地域の伝統和菓子です。
「ぼち」 とは 「もち」 が訛った方言で、みょうが餅といったところ。
作り方は、小麦粉と米粉を混ぜた生地に、ソラマメの餡を入れ、ミョウガの葉で包み、蒸します。
昔から、農家が田植えの繁忙期に、農作業の合間のおやつとして作っていました。
塩ゆでして食することが多い空豆ですが、砂糖で甘くした空豆あん もなかなかいけます。
五月中頃、訪ねた和菓子店に、みょうがぼちはまだありませんでした。
夏季限定の和菓子ゆえ、店頭の 「みょうがぼち」 の張り紙は、風物詩として季節の変化を感じさせてくれます。
目にも涼やかなミョウガの葉を取り去り、口に運べばソラマメの香りが広がります。
あっさりと素朴な風味は、どこか懐かしく、郷土の 「食」 として残して行きたい味です。
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