蝉しぐれが降りそそぐ午後、食養士養成講座のスクーリングを卒業生枠で聴講しました。
第一講は、島崎弘幸先生(人間総合科学大学客員教授)の「食品の油・体の中の脂」についての講義。
食用の油脂は、動物性油脂・植物油・魚油と大きく三種類に分類され、含有される脂肪酸に、その特徴があります。
牛脂や豚脂をはじめとする動物性油脂は、パルチミン酸やオレイン酸を多く含有。
植物油のなかでは、サフラワー油はリノール酸、オリーブ油はオレイン酸を多く含有。
イワシやマグロに代表される魚油は、EPAやDHAを多く含有。
EPA(エイコサペンタエン酸)と DHA(ドコサヘキサエン酸)は、血液サラサラ効果 と 頭が良くなる効果があると言われ、ブームになった成分です。
「脂」と「油」は、脂肪酸の融点の違いで区別します。つまり、冷蔵庫で固まるものが脂、固まらないものが油。
飽和脂肪酸の多い動物性油脂は、動脈硬化を促進するとして毛嫌いする向きもありますが、いろいろな脂肪酸を摂取するために、動物性油脂・植物油・魚油をバランスよく食べることが必要だそうです。
ただし、食べ過ぎには、ご注意ください。
第二講は、帯津良一先生(帯津三敬病院名誉院長)の「現代養生訓」についての講義でした。
サブタイトルは、攻めの養生と青雲の志。
養生とは、生命エネルギーを養うこと。
青雲の志とは、立身出世ではなく聖人を目指すことなのだそうです。
食の養生訓としては、次のようなことが挙げられます。
なるべく体を温めるものを食べること。
新鮮なもの、旬のもの、地場のものを選ぶこと。
肉は、回数も量も少なくし、楽しみでたべること。
肉に関しては、マクロビオティックの久司道夫先生と対談した際、月に三回なら肉を食べてもイイ!と、意見が一致して安心なさったそうです。
久司先生のマクロビオティックを学び、ゆるマクロ(ゆる~いマクロビオティック)を実践している私としても、嬉しい説です。
帯津先生の新刊 『今日から始める養生訓』 に、サインをいただきました。
食の養生訓・心の養生訓・気の養生訓など、どうすれば生命のエネルギーを高め、幸福な生き方、死に方ができるのかが記されています。
貝原益軒『養生訓』の入門解説書としても、解りやすくオススメです。
今日の会場は、芝の機会振興会館だったため、東京タワーを何年かぶりに見上げることができました。